謹啓

新春の候、皆様には益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、この度、弁護士法人渋谷パブリック法律事務所は、長らく活動の拠点でありました國學院大学法科大学院内の地を離れ、三田支所に拠点を移し、新しく弁護士法人三田パブリック法律事務所に名称を改め、出発することになりました。

平成13年6月に司法制度改革審議会意見書が取りまとめられ、国民は、単なる司法サービスを受ける者ではなく司法参加する主体となることが期待され、そのためにその司法参加をサポートするプロフェッションとしての法曹の育成が課題となりました。そして、法科大学院という新たな教育機関を中核とした法曹養成制度が創設され、東京弁護士会は、これを機に法科大学院教育に積極的に関与すべきであるとの考えの下、生の事件に学生と共に取り組むリーガルクリニックを実践する、法曹養成を第一目的に掲げた公設事務所として、平成16年6月、当事務所を設立しました。

当事務所は、設立当初から多くの法科大学院生に対しリーガルクリニックの授業を実施し、現在もなお、その活動は続いております。そして、当事務所のリーガルクリニックの受講生が法曹実務家となって、各々の持ち場で活躍しています。

当事務所は、この新たな出発に当たり、引きつづき、リーガルクリニックという実務実践教育を通じて、上記国民の司法参加へのサポートという目的に応えられるような人材を育成することを主眼としながら、さらに、司法修習や弁護士研修等広く法曹養成にかかわり、常に次世代の法曹を育成に関与する所存です。そのためにも、当事務所が学ぶべきことは多々あります。今後とも、皆様のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

謹白